
前回の更新から、現在準備会で検討している案件やアイデアについて少しずつ発表しては、皆様にご意見を伺っています。
足立区民放送は、コミュニティ放送局として開局するので、「防災」だけを目的として開局するわけではありません。しかし、放送局に課せられた義務として「災害時対応」は当然果たさなければなりません。放送局としては当たり前のことです。災害時対応よりも難しいのが、日頃の「防災」活動です。
わかりやすく言うと「啓発」といえばいいでしょうか。災害はいつやってくるかわからない故、日頃から準備しておくことが重要で、その手助けとなるのが「啓発活動」です。しかし、ほとんどの放送局による啓発は「??が起きたら○○してはいけません」などといった、言ってみれば「べからず集」に終始してしまっているものがほとんどのように思えます。当準備会では、災害への備えをもっと身近に考えてもらうためにはどうすればよいかを検討していて、今回はそのひとつ「避難生活」を取り上げます。
地震等の災害発生時の避難所の様子は、テレビなどでの報道でよくご存知のことと思います。大きな体育館のような場所に近隣の住民が集まってきて、危険が去るまで生活を共にします。避難所にはたいてい毛布や水、食料といった避難時の生活用品が最低限揃っているので、避難所まで来れば一安心です。しかし、その地域の全世帯が、近隣の避難所に入れるかどうかは非常に難しい問題です。おそらく全世帯が避難所に入居して、水や食料の配給を受けることは不可能であると考えたほうがいいでしょう。というのも、食料などの備蓄は、その地域の世帯数ではなく、あくまで「避難所のキャパシティ」を基準にしていることがほとんどだからです。たとば、エリア内人口が3,000人の避難所があったとしても、避難所のキャパシティが300人であれば、食料備蓄は300人分プラスアルファといったところ。これが1週間分あったとしても、たとえば600人が押し寄せれば、食料は3日分しかないことになります。
また、避難所内でのプライバシーも日に日に深刻になってきます。避難所を写したテレビ等の映像で、ダンボールなどで仕切りを作っている光景を目にすることがあります。これは管理者が設置するのではなく、避難住民が自主的に、かつ自然発生的に立てるのだそうです。どんな状況下であれ、やはり最低限のプライバシーは守らなければ、相当のストレスにさらされることになります。
つまり、避難生活においては「食」「住」が非常に大きな問題になるわけです。
「食」の問題については、足立区からのお知らせにも「最低限3日分の食料は各世帯で備蓄するように」というお願いが出ています。東北震災以降「防災グッズ」として注目が集まっている「非常持出袋」の中身も、重さの大部分は水と食料です。しかし、「住」の部分についての準備は殆どの家庭でできていないのが実情です。
そこで、足立区民放送として推奨したいのが、日頃から「キャンプ」に親しんでおくことです。
キャンプというと、河原などの砂地にテントを立てて、薪などを利用して青空の下で楽しむもの、という光景を想像しがちです。しかしこのテントを始めとしたキャンプ用品一式は、いざというとき大変心強い避難用具に早変わりします。
テントは周りからの視線を遮る上、ちょっとした雨風ならしのげます。また、最近のテントは昔のものとちがい、ロープを地面に打たなくても自立するようになっています。もちろん、可能であればペグを使って地面にテントを固定した方がいいですが、テント内にある程度荷物をおいて重量をかけることで、風に飛ばされなくなります。また、薪などを利用せず、LPガスボンベを利用したガステーブルやコンロがあり、これらは一般の卓上コンロ用のガスよりもカロリーが高いため、野外でも湯を沸かしたり簡単な料理をすることくらいなら難なくこなせます。また、電気がない場所でもガスランタンを利用することで、明かりを取ることが出来ます。折りたたみのベッド(コット)を用意しておくと、けが人や病人が出た場合に一時的に休ませる場所として、また吸う人並んだ腰掛けとしても利用することができるので、便利です。
食料の備蓄は、普段から野菜などの買い置きがあればそれほど重要視する必要はないとも言われています。とくに前出のように、火が通せるものがあるのであれば、自宅に居る時と同じ物が食べられると思っていいでしょう。野菜を似たり焼いたりすることも、米を炊くことも出来ます。また、「アルファ化米」と呼ばれる湯で戻すことができる乾燥米飯を用意しておくことも重要です。一般的なアルファ化米は、熱湯に15分、または水に60分浸すことで、元の「ごはん」に戻ります。
一見遊んでいるだけのように見える(実際その通りなのですが)「キャンプ」は、慣れ親しんでおくといざという時に非常に役に立つ生活スキルの一つです。普段から楽しみながら、身に着けておくといいかもしれません。
大分合同新聞の記事から、由布市湯布院町で来月開局する地域密着型のコミュニティーFM局「ゆふいんラヂオ局」(河島正三郎社長)は14日、放送局免許を取得した。
ゆふいんラヂオ局は6月11日に開局する予定。聴取可能エリアは湯布院町内で、周波数は87.4メガヘルツ。地元出身のパーソナリティーらを起用し、地域情報や観光情報などを配信する。インターネットでも同時に放送し、全国に向けて湯布院の魅力を発信していく。
14日、熊本市の九州総合通信局を訪れ、免許状を受け取った河島社長は「超短波放送とネットでの同時配信による新たな可能性を積極的に追求していきたい」としている。
由布市湯布院町川上にある美術館「アルテジオ」内に設けられたゆふいんラヂオ局では、開局準備が着々と進んでいる。局員6人とパーソナリティー7人が毎日スタジオに入り、番組を想定したリハーサルなどをしている。

足立FM開局準備会では、現在開局後の様々な展開についての検討、ならびに意見徴収を開始しています。その中の一つをご紹介します。
2011年3月11日に発生した東日本大震災において、携帯電話を含む通信インフラが停止、または通信制限のために全く利用できない状態に陥りました。そんな中、電波法に基づくアマチュア無線の非常運用が役に立つ場面もあったと報道されています。ただし、アマチュア無線を活用した非常通信網は、平時より訓練ないし実際に通信を行うことに寄って、通信の相手方を明確にしておく必要があります。
そこで、足立FMで「アマチュア無線局」を開設してみてはどうかということを検討しています。
足立FMで開設が想定されているアマチュア無線局は「社団局(クラブ局)」と呼ばれるもので、アマチュア無線技士の免許を持つ方が集まって一つのアマチュア無線局を運用するものです。多くの方々に会員として参加していただくことで、非常時の運用について日頃から研究を行い、または実際の無線機器を利用した通信訓練を行うことを目的として解説されるものです。
会員としての活動はボランティアベースとなりますが、有事の際の安全確保のため、多くの皆様にご参加いただければと考案中です。
また、社団局の活動と連動した番組制作を行うことで、免許不要の無線局の運用や、アマチュア無線技士の免許取得を目指すリスナをバックアップするなどの体制も取っていくことが出来ればと思っています。
ぜひ皆様のご意見等をお寄せ頂きますよう、お願いいたします。
茨城新聞記事から、コミュニティーFMの「ラヂオつくば」の放送局、つくばコミュニティ放送(つくば市)の増田和順社長(46)は昨年10月から今年3月末まで、宮城県北部から岩手県にかけての三陸地域で、地域経済の再生に向けた提案や地域の魅力再発見を狙う番組作りを続けてきた。災害の悲惨さを伝えるだけでなく、地域再生に向けた情報発信に力点を置く。災害時の情報伝達で再評価されたラジオだが、今後の支援の在り方についても大きなヒントを与えてくれている。
「津波にのまれて亡くなった息子の話とか、ちょっとした瞬間につらい言葉に出合う」と増田社長。そうした被災者との会話を積み重ね、次第に地域の素朴な気風や地元産品の豊かさを知るようになった。
同局は、防災科学技術研究所(同市)の委託業務として、岩手県大船渡市を中心に、釜石市、陸前高田市、宮城県気仙沼市などで、復興に向けた住民の取り組みや被害を逃れた観光スポットの紹介、新しい商品作りなどをテーマに各15分、計30話の番組を制作。電波だけでなく、ネットでも放送した。
大船渡市の仮設商店で目に留まったのが「小枝柿の干し柿」だ。三陸地域で育てた小枝柿の干し柿は実に種が入らないという特長がある。「どこの家にもある、ありふれたもの」。そのためか商店ではあまり売られていないという。「これは関東地方で商売にならないか。夏にシャーベットとして売り出せないか」と思案し、1話を作り上げた。
今、必要なのは、漁業などで壊滅的な被害を受けた人々に具体的に役立つ、起業の可能性に向けた情報提供だと、増田社長は考えている。
また、さらに重要なのは、被災地への積極的な関心を広く深めてもらうことだ。人は直接知り合うほど、交流の絆も太くなる。「地元の活力につながる情報を届けたい。現地を訪れてみたいという人を増やしたい」と、増田社長は話す。
今後も、ラジオを絡めた被災地支援を継続していく。「エリアテレビやデジタルラジオなどの新興メディアの情報実験にも、積極的に取り組んでいきたい」と挑戦は続く。
IBC岩手放送ニュースの記事から、震災の被災者に復興や生活に関わる情報を届けている、沿岸の臨時災害FM局による連絡協議会が設立され、災害に備えた放送体制の強化に向けて取り組むことになりました。
「いわて災害コミュニティメディア連携・連絡協議会」は大槌町と宮古市、陸前高田市の災害FM局が連携を深め、災害に備えた放送強化を目指そうと、県の補助事業を活用して設立されました。今日の設立総会では規約が承認された後、おおつちさいがいFMを運営する「NPO法人まちづくり・ぐるっとおおつち」の小向幹雄代表が会長に選任されました。協議会では来年3月までの間、放送実務経験者を講師に招いた研修会を行うほか、共同番組なども制作してネットワークづくりを進めることにしています。
産経ニュースの記事から
■県警の「防犯ネット」活用
尼崎市内で多発しているひったくり被害を防止するため、コミュニティーFM局「エフエムあまがさき」(82・0メガヘルツ)は1日から、県警が運用している防犯情報配信システム「ひょうご防犯ネット」を活用して、発生情報を素早く生放送するサービスを始める。
同システムは県内で発生したひったくりや路上強盗、痴漢、子供への声かけなどの発生情報や防犯情報をインターネットのホームページで配信するほか、登録すれば携帯メールで知らせている。
従来、所轄署が県警本部に情報を上げてから配信していたため、発生から配信まで約1時間かかっていた。1日からは、ひったくりと路上強盗に限って、いち早く情報を流して続発を防ぐため、本部通信指令課が把握した情報を直接流すよう簡略化した。
エフエムあまがさきの生放送は、このシステム改善をきっかけに、尼崎市内3署と市、エフエム側が協力して実現した。スタッフが「防犯ネット」に配信されたひったくり発生情報をチェックし、発生時間と場所、特徴などを生放送する。自転車の前かごにカバーをつけるなど、市民の被害防止策も呼びかけることにしている。
尼崎東署によると、今年1月から3月までの尼崎市内のひったくり発生件数は66件で、県内全体の約4割を占めている。同署の花田和典生活安全課長は「市民一人一人が気をつけて、被害の再発防止に努めてほしい」と呼びかける。エフエムあまがさきの担当者、長谷博行さんは「犯罪のない安全なまちづくりに協力したい」と話した。
AV Watchの記事から、地上アナログテレビ放送終了後に空いたVHF-Low帯(VHF 1?3ch)を使ったマルチメディア放送の実現に向けて、防災情報を主な目的とした実証実験を行なう「V-Low防災デジタル・コミュニティラジオ湘南実験局」が設立された。
試験電波の発射を間近に控え、この実験局の運営にあたるV-Low防災デジタル・コミュニティラジオ検討協議会の木村太郎会長をはじめとする関係者が、実験の内容や、今後の放送に関する記者説明会を行なった。
V-Low帯を使った実証実験は、湘南の他にも宮城県や、福島県、喜多方市、前橋市、大阪市、福岡県の合計7エリアで実施予定。それぞれの協議会で実証実験を行なう。なお、同じく地アナ終了後に空いた帯域であるV-High帯は、「モバキャス」として4月から放送(NOTTV)が始まっている。
湘南の実験局を運営するV-Low防災デジタル・コミュニティラジオ検討協議会は、コミュニティFMラジオ「逗子・葉山コミュニティ放送」の代表取締役でもある木村太郎氏が会長を務め、副会長は、テレビなどの放送・通信機器関連の技術で長い歴史を持つ営電の深川喜男代表取締役が務めている。
この実証実験では、東日本大震災を受けて、大規模災害を想定した緊急用ラジオの送信設備や受信機などの開発を推進。自治体との協力により、新サービスの実現に向けたシミュレーションを行なう。また、将来的には防災だけでなく、多重音声チャンネルやIPキャストを活用したデジタルラジオ放送として、商用サービスにすることも視野に入れている。
実証実験では、ワンセグ放送波を使用し、出力は20W。これは、小さな出力でも伝播し、マンションなどのコンクリート壁があっても遮られないようにするという目的と、既に普及が進んでいるワンセグを採用することで受信機の開発コストを抑えられるといった利点がある。
受信機の第1弾となる防災専用緊急ラジオは、加賀ハイテックが開発。緊急時に自動で起動して警報を鳴らすという基本機能に特化し、高齢者にも使いやすい操作系を採用している。充電バッテリを内蔵し、72時間の連続動作を目指すという。充電池以外に乾電池も使えるようになる予定。現在も開発中だが、価格は8,000円前後を想定している。
■ 将来は商用化へ。テレビや車への搭載も
木村太郎氏は、今回の防災ラジオサービス実験を決めた経緯を説明。消防庁が東日本大震災後、三陸地域の市町村に実施したアンケートで、回答があった27市町村のうち17市町村において、防災行政無線による警報に問題が起きていたという。その内容は、「倒壊・破損」が11件、「バッテリ切れ」が5件、「燃料切れ等」が2件。また、普段もこうした公共の無線放送は「家の中にいると音がこもって聞こえにくい」、「大雨などで聞こえなくなる」といった問題があると指摘した。
こうした現状を踏まえ、木村氏は「行政無線は大切なもので、V-Lowがこれに代わるとは言わないが、補完するものを考えた。防災と言わなくても“減災”のための新しいメディアを作ることができる。1つの県に5つくらいの防災放送があるという形で全国展開できればと考えている」と説明。不可欠な要素として「自動で起動すること」、「遅滞なく伝えること」、「高齢者や障害者にも使いやすいこと」などを挙げた。
実験局の送信施設は営電が提供したもので、既存の変調器やパワーアンプなどを組み合わせたものだが、既に送信設備の小型化にも着手。これまでだと合わせて1,000万円ほどかかっていた送信設備を、高さ約135mmのコンパクトサイズで250万円まで低価格化しているという。
実験では防災での活用がメインだが、その先には、多重音声や、IPキャストによる双方向性などを活かした新しいデジタルラジオとして、ビジネス化も見据えている。深川喜男副会長は「社会に役立つだけでなく、長期的に続けていけるビジネスになるようにしていくことが、裏方としての私たちの仕事」とした。
また、木村氏はビジネスモデルの例として、「IPキャストを活用することで、放送を聴いて買い物をするとか、音楽のサブスクリプションサービスとするとか、色々な可能性がある。受信機についても、スマートフォンに取り付けるものだとか、デジタルゆえの拡張性があると思っている」と述べた。これを受けて、受信機を開発する加賀ハイテックの松浦耕二常務取締役事業推進本部長は「家庭で使うだけでなく、携帯で使うとか、車の中のラジオとか、頭の中でバリエーションは描いており、順次開発する予定。テレビやSTBに組み込むことも考えられる」と意欲を見せた。
